巻頭言 -会長-

特定非営利活動法人日本インターンシップ推進協会会長
松井 勇  日本大学生産工学部長


松井勇

 このたび会長に就任いたしました日本大学生産工学部の松井でございます。私どもの学部は昭和40年に理工学部経営工学科が母体となり学部として誕生いたしました。創設当初より産業界に役立つ人材育成を教育目標に掲げ、その実践的能力の向上を図るためインターンシップ(科目名は生産実習)を産学連携の教育プログラムとして3年次4単位、4年次4単位、計8単位を必修科目として設置、そのご変遷がございましたが、現在は3年次に2単位(12日間)は必修、更に選択2単位(12日間)、計4単位のインターンシップを実施致しており、毎年夏季休暇中に1200名の3年生が企業・公的機関でインターンシップを行っております。
 その成果は着実に認められ、朝日新聞の社説にも掲載されまして、入社後の離職率は11%と、いわゆる七五三現象で指摘されている大卒者が3年間で35%という離職率をはるかに下回っており、これらは在学中に体験したインターンシップの所産と自負致しております。こうした経験と蓄積されたナレッジを活かし、当協会の発展に尽力したいと考えております。
 さて、日本インターンシップ推進協会は、2001年5月に発足した「関東インターンシップ推進協議会」が発展的に改組され誕生しました。その目的は在学中のインターンシップを通じ、将来の日本を担う全国の若者たちのキャリア育成を目指すことにあります。また、同時に大学を始めとする関係諸団体の研究結果や、実践的な活動成果を喧伝し、広くインターンシップの意義を認識して頂きつつ、その普及・発展に貢献するための活動を行っております。
 同時に当協会においては、経済産業省委託事業「インターンシップにおける社会人基礎力の実践的活動に関する調査」において、人間力や社会人基礎力等の評価・検証を行い、報告書を刊行するとともに、そこで得られた知見をもとに「社会人基礎力等の評価シート」を開発し、その実践的な利用・普及を行っております。
文部科学省によれば、インターンシップは実施予定の大学を含め562校(短期大学、高等専門学校を含む)ですが、私どもが日本全国の国・公・私立大学のHPを拝見し調査したところ、実施していない大学は57校と極めて少なく、676校の大学で現在インターンシップが行われており、多くの大学に普及していることが窺がえます。しかしながら正課として単位を認めていることが判明している大学は260校(38.5%)と少ないのが現状です。
 更に、平成23年度からの大学設置基準の改定により、各大学・短期大学には「社会的及び職業的自立を図るに必要な能力を培うための体制の義務化」が求められ、その中核となるのがインターンシップであることは間違いありません。従いまして、インターンシップの拡充に向けて、当協会の活動が期待されるところでありますので、改めて各大学を始めとする関係各位のご協力・ご尽力をお願い申し上げる次第でございます。